いっしょ家つうしん 2021年11月1日号

Newいっしょ家で、はや1年

夏休みのワンシーン

夏休みのワンシーン〜ハーモニカで合唱 ちょっと密〜

 昨年11月1日、たくさんのボランティアさんの力を借りて、Newいっしょ家に引っ越して一年。今年4月からは、定員を13→15人に増やしました。居宅介護や相談支援の事業所を通して新規の利用者さんが増えたり、町内の方が直接訪ねて来られたり、支援学校の卒業で、まる一日の利用になったり。小さなころから来ていた子どもたちもどんどん成長、ついに小学部の利用者はいなくなり、代わりに数年ぶりの児童発達支援が復活、保育園児が加わりました。利用者数は少しずつ増えて、ほぼいっぱいの状態。問い合わせは続いてありますが、なかなか応えられません。

 Newいっしょ家は、快適です。冬でも温かく、夏もそれほど暑くない。家と遊具が一体化した「くつろげて、遊べる」空間は、コロナ禍にぴったり!出かけずにはいられなかった卓ちゃんも2階のブランコが大のお気に入り、毎日公園に行かなくてもよくなりました。アスレチックネットには、いつも誰かがピョンピョンかゴロン。ボルダリングとすべり台、感染拡大前までは、近所の小学生たちが上手に使ってくれていました。建設中から登下校時に熱い視線を送っていた子たち。心置きなく自由に遊べる日が早く来てほしいものです。

そして、いっしょ家といえば、青森ひばのお風呂。福井杉の壁面とのダブル効果で、天然アロマの芳香に、うっとり、ほっこりです。この癒しのお風呂は、どんなに不自由な人でも、ふつうのお風呂に入れて、元気になります。いっしょ家歴12年、94歳の政子さんは、お風呂の間中、気持ちよさそうにずっと寝ています(お風呂以外でもほとんど寝ています)昨年末、家族の急な入院で、施設でのショートスティが延長になり、帰宅後体調を崩し、寝たきり状態に。そこで、いっしょ家・驚異の入浴健康法!お風呂で血行がよくなるためか、トイレでしっかり排泄できて、全身の浮腫も目に見えて改善されるのです。息子さん夫婦の献身的な愛ある介護と、いっしょ家のひば風呂で、政子さんは今日もお元気、お肌つやつやです。

ピピの恩返し

夏休みが迫る7月19日、いつものように電動車いすの利用者さんを車に乗せようとしていると、一緒になってスロープを必死で這い上がる黒い小さな生き物がっ!!あぶらこうもり(学名Pipistrellus abrams)の赤ちゃんでした。「いちばん困っている者から助ける」のが、いっしょ家の掟。灼熱の炎天下、小さな命の危機をなんとかしなければ…と、いっしょ家の片隅で保護することになったピピちゃん。幸いなことに?利用者さんは誰一人関心を示さない中、動物園の飼育日記を片手に、ピピちゃん七つ道具を駆使しつつ、今日は食べた、食べない、死んじゃうかも?どうしたら?こうしたら?…を繰り返し、ついに、そして突然にその日はやってきたのです。

8月31日夕刻、おいしそうなミルワームには目もくれず、しきりに首を振りながら超音波(たぶん)を発するピピ。そしてジャ〜ンプ!今日がその日だと悟り、一階ひろばに飛び降りたピピちゃんを抱き上げ、玄関を出ると…、食事のすすめにはやはり目もくれず、優美に、カッコよく、力強く巣立って行ったのです!まさに野生の力。いつまでもミルワームをちぎって口元に運んであげないと食べられなかった、あの弱々しいピピちゃんからは、想像もつかない、美しく力強い飛翔でした。たとえ野生に戻ることができても、生きながらえられるか?なんて心配は、一瞬にして払拭され、すばらしい感動に包まれ、夕空に弧を描く姿をいつまでも見送ったのです。 奇しくもその日、いっしょ家オープン当時は利用者だったスタッフが、一人暮らしを決意、親元を巣立ったのでした。ふたりの独立記念日!感慨無量。今日もまた、暮れなずむ空を見上げなら、彼らを誇りに思い、幸多かれと願うのでありました (ピピちゃんは呼びかけに毎回元気な姿を見せてくれます)

2021年 秋 池田あゆみ

11月28日(日)13時〜 総会を開催します!

いわずもがなのコロナ禍ではありますが、今回は運営推進会議と並行して行います。全国的に下火になったとはいえ、近隣施設でのブレークスルー感染等、気は抜けません。厳重なコロナ対策にご協力のうえでの参加を、または委任状の返信を、よろしくお願いします。

inserted by FC2 system